工場の備品管理アプリを自作する方法|工具・治具・保護具・計測器の校正と貸出を記録

工具・治具・保護具・計測器を管理番号で 1 つの台帳にまとめ、貸出と校正の記録をつなげます。どこにあるか、誰が持っているか、校正が切れていないかを、使う前に確かめられるようにします。

エクセル管理で起きがちなこと

  • ノギスやマイクロメータの校正期限が台帳の列にあるだけで、切れているのに気づくのが監査や客先の立ち会いの直前になる。
  • 治具がどのラインにあるかわからず、段取り替えのたびに工場中を探している。
  • トルクレンチや測定器を貸し出したまま返ってこず、誰が持っているのか追えない。
  • 安全靴・保護めがね・耳栓などを誰にいつ配ったかわからず、交換の時期が人によってばらばら。
  • 校正で不合格になった計測器に印が無く、そのまま現場で使われていたことがある。

工場の備品管理アプリに必要な項目

表(データの置き場所)ごとに、最低限そろえたい項目です。エクセルの 1 シートが 1 つの表にあたります。

備品

管理番号を付けた工具・治具・保護具・計測器の台帳。1 個 1 行で、同じ型式でも番号ごとに分けます。

項目 種類 メモ
管理番号 テキスト 重複不可。現物のラベルと同じ番号
品名 テキスト 「デジタルノギス 150mm」「治具 B-12(ブラケット溶接用)」など
区分 選択肢 工具・治具・保護具・計測器
型式・サイズ テキスト
置き場 テキスト 「第 2 ライン 工具棚 C」など
担当ライン 選択肢
状態 選択肢 使用可・貸出中・校正中・使用禁止・廃棄

貸出

持ち出すたびに 1 行。返却したら返却日時と状態を入れて閉じます。

項目 種類 メモ
貸出日時 日時
備品 備品への参照 状態が使用可のものだけ選べる
借りた人 テキスト
使う場所 テキスト ライン・設備・客先など
返却予定 日時
返却日時 日時 空なら貸出中
返却時の状態 選択肢 異常なし・要点検

校正

計測器の校正 1 回につき 1 行。周期から次回の予定日を出し、不合格なら備品を使用禁止にします。

項目 種類 メモ
計測器 備品への参照 区分が計測器のもの
校正日 日付
校正周期(か月) 数値 社内の校正規程に合わせる
次回予定日 日付(自動) 校正日 + 周期
実施 選択肢 社内(基準器で確認)・外部に依頼
結果 選択肢 合格・調整後合格・不合格
成績書番号 テキスト 外部校正の書類と突き合わせる

保護具の配布

誰にどの保護具をいつ渡したか。交換の目安の月数から、次に交換する時期を出します。

項目 種類 メモ
配布日 日付
受け取った人 テキスト
品名 選択肢 安全靴・保護めがね・防じんマスク・耳栓・革手袋など
サイズ テキスト
交換の目安(か月) 数値 社内のルールで決めた月数
交換予定 日付(自動) 配布日 + 交換の目安

画面の構成

工場の備品管理アプリの備品一覧の画面イメージ
画面イメージ(サンプル)

備品一覧

管理番号・品名・区分・置き場・状態を並べます。区分とラインで絞り込め、貸出中の物は借りた人も表示します。

工場の備品管理アプリの貸出と返却の画面イメージ
画面イメージ(サンプル)

貸出と返却

今貸し出している物の一覧と、貸出・返却の入力。返却予定を過ぎた物は上に出して色を変えます。

工場の備品管理アプリの校正予定の画面イメージ
画面イメージ(サンプル)

校正予定

計測器を次回の校正予定日の順に並べます。期限切れと 30 日以内の物を色分けし、結果が不合格の物は使用禁止と表示します。

工場の備品管理アプリの保護具の配布の画面イメージ
画面イメージ(サンプル)

保護具の配布

人ごとに、配った保護具・サイズ・交換予定を並べます。交換予定を過ぎた物がある人を上に出します。

AIへの頼み方(そのまま使える指示文)

HARVASK のミニアプリで AI にこの文章を渡すと、上の項目と画面を持ったアプリを作ります。自社にない項目は消し、足りない項目は書き足してから渡してください。

指示文
工場の備品管理アプリを作ってください。

【データ】
- 備品:管理番号(重複不可)、品名、区分(工具/治具/保護具/計測器)、型式・サイズ、置き場、担当ライン、状態(使用可/貸出中/校正中/使用禁止/廃棄)
- 貸出:貸出日時、備品、借りた人、使う場所、返却予定、返却日時、返却時の状態(異常なし/要点検)
- 校正:計測器、校正日、校正周期(か月)、次回予定日、実施(社内/外部に依頼)、結果(合格/調整後合格/不合格)、成績書番号
- 保護具の配布:配布日、受け取った人、品名、サイズ、交換の目安(か月)、交換予定

【ルール】
- 貸出を登録したら備品の状態を「貸出中」に、返却を入れたら「使用可」に戻してください。返却時の状態が「要点検」なら「使用禁止」にします。
- 状態が使用可の備品だけを貸し出せるようにしてください。
- 校正の次回予定日は「校正日 + 校正周期」で出し、結果が不合格なら備品の状態を「使用禁止」にしてください。
- 次回予定日を過ぎた計測器は赤、30 日以内は黄色で表示してください。
- 保護具の交換予定は「配布日 + 交換の目安」で出してください。

【画面】
1. 備品一覧(区分・ライン・状態で絞り込み、貸出中は借りた人も表示)
2. 貸出と返却(貸出中の一覧、返却予定を過ぎた物を上に)
3. 校正予定(計測器を次回予定日の順に)
4. 保護具の配布(人ごと、交換予定を過ぎた人を上に)

エクセルから移す手順

  1. 1 エクセルの工具台帳・計測器台帳から、管理番号・品名・区分・型式・置き場の列をそろえて 1 つのシートにし、CSV で保存します。
  2. 2 計測器は、管理番号・前回の校正日・校正周期・結果の 4 列で別の CSV にします。
  3. 3 上の指示文でアプリを作り、備品の CSV を AI に「備品として取り込んで」と頼みます。
  4. 4 計測器の CSV は「校正の記録として取り込んで」と頼みます。次回予定日が出るので、校正予定の画面で期限切れが無いか確かめます。
  5. 5 今貸し出している物があれば、貸出に 1 件ずつ登録します。保護具の配布は、次に配るときから記録を始めても構いません。

使いながら頼める改良

アプリは作ったあとも、AI に話しかけて直せます。たとえば次のような頼み方です。

  • 「治具ごとに、使う品番と前回の点検日を残す表を足して」
  • 「外部に校正を依頼している計測器を、依頼先ごとにまとめて見られるようにして」
  • 「貸出の記録から、よく持ち出される工具の回数を月ごとに集計して」
  • 「保護具の在庫を品名とサイズごとに持てるようにして、配布したら減らして」
  • 「棚卸しの画面を足して、置き場ごとに現物があるかをチェックできるようにして」

HARVASK で作る流れ

  1. 1. 頼む

    プロジェクトのミニアプリを開き、上の指示文を AI に渡します。

  2. 2. AI が作る

    AI がデータの表と画面を作り、その場で動くアプリとして表示します。

  3. 3. チームで使う

    プロジェクトのメンバーが同じアプリとデータを使えます。直したい所は AI に頼みます。

ミニアプリはベーシックプラン(月額 20,000 円・税込)以上で使えます。フリープランとスタータープランでは使えません。

よくある質問

校正の周期はどう決めればよいですか?

周期は社内の校正規程や、取引先・認証の要求に合わせて決めてください。このアプリは決めた周期をもとに次回の予定日を出します。

現物のラベルと番号をそろえる必要がありますか?

そろえるのがおすすめです。アプリの管理番号と現物のラベルが同じなら、貸出や棚卸しのときに迷いません。

今の工具台帳や計測器台帳は移せますか?

移せます。備品の一覧と計測器の校正の記録を CSV にして、AI に取り込みを頼みます。手順はこのページの「エクセルから移す手順」にまとめています。

現場の作業者も貸出を入力できますか?

アプリを作ったプロジェクトのメンバーに入れれば、同じアプリとデータを使えます。ゲストは使えません。

どのプランで使えますか?

ミニアプリはベーシックプラン(月額 20,000 円・税込)以上で使えます。フリープランとスタータープランでは使えません。