引き継ぎで起きがちなこと
- 単価の根拠や前回の値上げの経緯がわからず、取引先の言い値で受けてしまう
- 品目ごとのリードタイムを知らず、発注が遅れて現場の作業が止まる
- 発注の締め曜日・時刻が取引先ごとに違い、締めを過ぎて納期が延びる
- 納期遅れのときの社内の連絡先や代わりの調達先がわからない
- 相見積が必要な金額や、発注の承認ルートがあいまいなまま発注してしまう
テンプレート:書く項目と書き方
見出しごとに、書く項目と何をどう書くかをまとめました。Excel 版には、このまま記入欄が付いています。
取引先
- 取引先の一覧と窓口
- 取引先名・扱う品目・営業担当と連絡先・発注の受付方法(Web・FAX・メール)を表にします。
- 取引先ごとの特徴
- 「サンプル商事: 小ロットでも対応してくれるが繁忙期は遅れがち」など、付き合ってわかった癖を書きます。
- 代わりの調達先
- 主要な品目について、取引先が対応できないときに頼める先を書きます。口座の有無も添えます。
単価と契約条件
- 主要品目の単価
- 品目・単価・最終改定日・単価表の場所を書きます。数量で単価が変わる場合はその段階も。
- 契約書・取引基本契約の条件
- 支払い条件、最低発注数量、返品の可否、契約の更新日、契約書の保管場所を書きます。
- 値上げ・値下げ交渉の経緯
- いつ、何を理由に、いくら改定したか。今打診されている改定があれば状況も書きます。
- 相見積と承認のルール
- 相見積が必要な金額、何社から取るか、発注の承認者と決裁の上限を書きます。社内規程の場所も。
発注の流れと締め
- 発注の締め曜日・時刻
- 取引先ごとに表で。例: 部材は毎週火曜 15 時締め、翌週火曜納品。消耗品は毎日 12 時締めで翌日納品。
- 品目ごとのリードタイム
- 通常の納期と、繁忙期・長期休暇前の納期を分けて書きます。輸入品や受注生産品は特に目立たせます。
- 発注量の決め方
- 在庫の下限、現場からの依頼の受け方、生産計画や販売計画との合わせ方を書きます。
- 発注後の確認
- 注文請書の受け取り、納期回答の確認、検収のやり方と記録の場所を書きます。
納期遅れとトラブル対応
- 納期遅れのときの流れ
- 取引先への確認、社内(製造・営業・現場)への連絡、代わりの手配を判断する人を順に書きます。
- 品質不良・数量違いのとき
- 受け入れ検査で見つかったときの記録、返品・交換の依頼の仕方、取引先への報告書の扱いを書きます。
- 過去のトラブル
- 日付・取引先・内容・どう対応したかを短く。同じことが起きたときの手がかりになります。
定例作業と年間の予定
- 月次の作業
- 請求書と発注データの突き合わせ、経理への回付、在庫の確認など、月ごとの作業と締め日を書きます。
- 年間の予定
- 長期休暇前の前倒し発注、年度の単価見直し、契約の更新時期を月ごとに並べます。
- 使っているシステムと帳票
- 発注システム、単価表、発注台帳の場所と、入力のルールを書きます。
書き方のコツ
- 1 単価は「今の値」だけでなく、決まった日と理由を一緒に書きます。次の交渉の材料になります。
- 2 締め曜日とリードタイムは文章ではなく表にします。取引先が増えても見やすいままです。
- 3 取引先の評価は事実で書きます。「対応が悪い」ではなく「直近半年で納期遅れ 3 回」のように。
- 4 相見積や承認のルールは社内規程の要約にとどめ、正しい内容は規程本体を見るように書きます。
- 5 長期休暇前の前倒し発注は忘れやすいので、年間の予定に日付で入れておきます。
最終日までの段取り
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1 か月前
取引先一覧と発注の締め・リードタイムの表を作る。単価表を最新にする
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3 週間前
交渉中の単価改定、納期遅れ中の発注、契約更新が近いものを洗い出す
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2 週間前
後任に発注を任せ、承認の流れや注文請書の確認を一緒に行う
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1 週間前
主要な取引先に担当交代を伝え、後任を紹介する。発注システムの権限を移す
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交代後 1 か月
月次の請求書の突き合わせが一度回るまで、後任の問い合わせに答える
最終日までの確認リスト
- 未納の発注をすべて一覧にして後任に渡した
- 交渉中の単価・条件の状況を後任に伝えた
- 主要な取引先に後任を紹介した
- 発注システムと単価表の権限を後任に付けた
- 次の長期休暇前の前倒し発注の時期を伝えた
- 更新日が近い契約と、その扱いを後任と確認した
- 相見積と承認のルールの資料の場所を伝えた
AI に聞き取ってもらって書く
白紙から書くのが大変なら、HARVASK の引き継ぎエージェントか AI チャットにこの文章を渡してください。AI が順番に質問し、答えた内容を手順書(Wiki)にまとめます。手元の Excel や PDF の資料も読ませられます。まとめた内容は、使う前に人が確認します。
購買担当の引き継ぎ書を作りたいです。一つずつ質問して、取引先ごとの窓口と特徴、主要品目の単価と最終改定日・改定の経緯、契約条件、発注の締め曜日とリードタイム、納期遅れや品質不良のときの対応、相見積と承認のルールを聞き取ってください。最後に、引き継ぎ書の見出しに沿って Wiki にまとめ、取引先 × 締め曜日の表と、年間の予定(前倒し発注・契約更新)を作ってください。
引き継ぎエージェントと Wiki はフリープランから使えます(フリープランは 1 名まで、初期クレジット 500)。
よくある質問
単価表が別にあります。引き継ぎ書にも単価を書くべきですか?
単価そのものは単価表を正にして、引き継ぎ書には場所と最終改定日、改定の経緯を書くのがおすすめです。二か所に書くと、どちらが正しいかわからなくなります。
取引先との関係が属人的で、書きにくいです。
「誰に頼むと早いか」「どんなときに無理を聞いてもらったか」などを事実として書くと、後任が関係を作り直す手がかりになります。後任を連れて挨拶に行くのも効果があります。
下請法などの法令の注意も書くべきですか?
注意が必要な取引先や手続きがある場合は、その旨と社内の相談先を書いてください。法令の解釈は引き継ぎ書で断定せず、法務や専門家に確認する書き方にします。
製造業の資材購買と、事務用品の購買で書き方は変わりますか?
見出しは同じで使えます。資材購買ではリードタイムと代わりの調達先、事務用品では発注の承認ルールと予算の確認が中心になります。
料金プランによって使える機能は違いますか?
引き継ぎエージェントと Wiki はフリープランを含むすべてのプランで使えます。フリープランは 1 名まで、初期クレジット 500(月ごとの配布はなし)です。