引き継ぎで起きがちなこと
- 部下の面談で話していた課題や約束が伝わらず、後任とのあいだで話が食い違う
- 評価期間の途中で交代し、前半の働きぶりが評価に反映されない
- 決裁待ちの案件が誰の判断で止まっているのか、後任にも部下にもわからない
- 予算の残りや、すでに約束した支出が見えず、期末に足りなくなる
- 社外の取引先や他部署の部長との関係の経緯が伝わらず、最初の打ち合わせでつまずく
テンプレート:書く項目と書き方
見出しごとに、書く項目と何をどう書くかをまとめました。Excel 版には、このまま記入欄が付いています。
チームの全体像
- チームの役割と今期の目標
- 部署のミッションを 2〜3 行で。今期の数値目標と、上の階層から言われている重点も書きます。
- 体制図と役割分担
- 誰が何を担当しているか、リーダー役は誰か、兼務者や派遣・業務委託の方もあわせて書きます。
- 定例の会議体
- 週次の定例、月次の部会、経営会議への報告など。開催日・参加者・自分の役割(司会・報告)を表にします。
部下ごとの状況
- 担当業務と強み
- 人ごとに一行で。例: 「山田(サンプル): 大口顧客 3 社を担当。提案書の質が高い」。
- 育成の課題と、本人と合意していること
- 1on1 で話した目標や、次に任せる予定の仕事など、本人と約束済みのことを書きます。後任が同じ話を繰り返さずに済みます。
- 配慮が必要なこと
- 時短勤務・休職明け・異動希望など、業務上の配慮に限って書きます。健康や家庭の詳細は書かず、人事と相談のうえ口頭で伝えます。
- 1on1 の頻度と前回の日付
- 「隔週火曜 30 分、前回は 9 月 30 日」のように。次回の予定もそのまま後任に引き継ぎます。
評価と人事の予定
- 評価のスケジュール
- 目標設定・中間面談・自己評価・一次評価・調整会議の時期を並べ、今どの段階にいるかを書きます。
- 評価期間前半の所見
- 交代までの働きぶりを人ごとに短く記録します。根拠になる出来事を書き、印象だけの評価は避けます。
- 採用・異動・昇格の動き
- 募集中のポジション、内定者の入社日、異動希望の申し出、昇格の推薦状況などを書きます。
進行中の案件と判断待ち
- 案件一覧と状況
- 案件名・担当者・期限・現状(順調/遅れ/止まっている)を表で。止まっている理由も一言添えます。
- 自分の判断で止まっているもの
- 決裁待ちの稟議、返事を保留している提案など。どこまで考えたか、迷っている点を書きます。
- 上の階層との約束
- 役員や上長に「いつまでに何を出す」と言っていることを書きます。後任が知らずに期限を過ぎるのを防ぎます。
予算と数字
- 予算の枠と消化状況
- 費目ごとの年間予算と、現時点の実績、残りを書きます。どの資料(経理の月次レポートなど)で確認するかも。
- 発注済み・約束済みの支出
- まだ請求が来ていないが発注した外注費、契約更新が決まっているツール代など、数字に表れていない支出を書きます。
- 承認の権限と決裁ルート
- 自分の決裁で通せる金額の上限、それを超える場合の回し先、経費精算の承認の流れを書きます。
社内外の関係者
- 社外の主要な相手
- 取引先・パートナーの担当者、付き合いの経緯、最近の話題、後任の紹介をどう進めるかを書きます。
- 社内の連携先
- よく調整する他部署の部長・課長、相談しやすい人、意見が対立しがちな論点を書きます。
- 挨拶まわりの予定
- 後任と一緒に挨拶に行く相手と日程の案を書きます。メールで済ませる相手も分けておきます。
書き方のコツ
- 1 部下の情報は、本人に見られても困らない書き方にします。事実と本人との合意を中心に書きます。
- 2 案件は「今どこで止まっているか」と「次の一手」を必ずセットで書きます。
- 3 予算は、帳簿の数字と「もう決まっている支出」を分けて書くと残りが正しく見えます。
- 4 社外との関係は経緯を短く。トラブルがあった相手は、日付と経緯を事実だけ書きます。
- 5 迷っている判断は、迷っていると正直に書きます。後任がゼロから考え直さずに済みます。
最終日までの段取り
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1 か月前
体制図・案件一覧・予算の消化状況を書き出し、決裁待ちのものを洗い出す
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3 週間前
部下ごとの状況と評価期間前半の所見を書く。人事と評価の扱いを相談する
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2 週間前
後任と部下一人ずつの引き継ぎ面談を設定する。社外の挨拶まわりの日程を組む
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1 週間前
定例会議を後任に回してもらい、決裁権限の切り替え日を関係部署に伝える
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交代後
評価の調整会議や期末の予算確認の時期に、後任の問い合わせに答える
最終日までの確認リスト
- 部下全員と、後任を交えた面談を済ませた
- 評価期間前半の所見を後任と人事に渡した
- 決裁待ちの案件をすべて後任に渡すか、自分で決裁を済ませた
- 発注済み・約束済みの支出を含めた予算の残りを後任と確認した
- システム上の承認者を後任に切り替える依頼を出した
- 社外の主要な相手に後任を紹介した
- 上長・役員との約束の期限を後任に伝えた
AI に聞き取ってもらって書く
白紙から書くのが大変なら、HARVASK の引き継ぎエージェントか AI チャットにこの文章を渡してください。AI が順番に質問し、答えた内容を手順書(Wiki)にまとめます。手元の Excel や PDF の資料も読ませられます。まとめた内容は、使う前に人が確認します。
管理職の引き継ぎ書を作りたいです。順番に質問して、チームの役割と目標、部下ごとの担当と育成の状況(健康や家庭のことは聞かないでください)、評価のスケジュール、進行中の案件と私の判断で止まっているもの、予算の残りと約束済みの支出、社内外の関係者を聞き取ってください。最後に、引き継ぎ書の見出しに沿って Wiki にまとめ、後任が最初の 1 か月でやることを一覧にしてください。
引き継ぎエージェントと Wiki はフリープランから使えます(フリープランは 1 名まで、初期クレジット 500)。
よくある質問
部下の評価に関わることを書いてもいいのですか?
評価期間の途中で交代する場合、前半の様子が伝わらないと本人が不利になることがあります。事実と根拠になる出来事を書き、扱い方は人事や社内規程に沿って決めてください。
部下にも引き継ぎ書を見せるべきですか?
案件や体制のところは共有してよいことが多いです。部下ごとの状況や評価の部分は分けて、後任と人事だけが見られる場所に置くのがおすすめです。
後任がまだ決まっていません。
まず案件一覧と予算、決裁待ちのものを書いておきます。上長が一時的に預かることになっても、そのまま使えます。部下ごとの状況は、後任が決まってから面談の形で伝える方法もあります。
プレイングマネージャーで自分の担当業務もあります。
自分の担当業務は、職種別の引き継ぎ書(営業・経理など)に分けて書くのがおすすめです。このテンプレートには、管理職としての部分だけを書きます。
料金プランによって使える機能は違いますか?
引き継ぎエージェントと Wiki はフリープランを含むすべてのプランで使えます。フリープランは 1 名まで、初期クレジット 500(月ごとの配布はなし)です。