引き継ぎで起きがちなこと
- 審査中の契約で、相手方とどの条項まで合意したかがわからなくなる
- 契約の自動更新や解約通知の期限を見落とし、意図しない条件で更新される
- ひな形が複数の版で出回っていて、どれを使えばよいか後任が迷う
- 顧問弁護士に相談中の件の経緯がわからず、同じ説明を一からやり直す
- 社内からの相談の受け方と、法務が見る・見ないの線引きが伝わらない
テンプレート:書く項目と書き方
見出しごとに、書く項目と何をどう書くかをまとめました。Excel 版には、このまま記入欄が付いています。
審査中の契約
- 審査中の案件一覧
- 契約名・相手方・社内の依頼者・受付日・希望の締結日・現在の段階(初回レビュー中/相手方修正待ち など)を表にします。
- 論点と交渉の状況
- 案件ごとに、残っている論点(損害賠償の上限、知的財産の帰属など)と、こちらの提案・相手の回答を書きます。
- 最新版のファイルの場所
- 修正履歴つきの最新版がどこにあるか、版の付け方(日付+相手方略称など)を書きます。
期限の管理
- 更新・解約通知の期限
- 締結済みの契約のうち、更新日と解約の通知期限(例: 満了の 3 か月前までに書面)を日付順に並べます。
- 届出・登記・定期の手続き
- 定期的に必要な社内外の手続きがあれば、時期と担当、参考にしている資料を書きます。要否は専門家や所管部署に確認する前提で書きます。
- 期限の管理方法
- 契約管理台帳の場所、期限の何日前に誰に知らせているか、カレンダーへの登録の仕方を書きます。
ひな形と審査の方針
- ひな形の一覧
- 秘密保持契約・業務委託契約・利用規約など、ひな形の名前・最新版の日付・保管場所を書きます。古い版の扱いも。
- 審査で必ず見るところ
- 会社として譲れない条項、注意して見る条項を、社内で決まっている範囲で書きます。個別の判断は案件ごとに確認する前提にします。
- 過去の修正例
- よく来る修正要求と、これまでの対応の例を書きます。そのまま使えるとは限らないことも添えます。
外部の専門家
- 顧問弁護士・外部専門家の一覧
- 事務所名・担当の先生・得意分野・連絡方法・顧問契約の範囲と費用の目安を書きます。
- 相談中の件
- 件名・相談日・質問した内容・回答の状況・次の対応を書きます。回答の書面の保管場所も。
- 相談の出し方
- 相談前に社内で揃える資料、相談してよい範囲(顧問契約内か別料金か)、社内の承認が要るかを書きます。
社内からの相談と定例業務
- 相談の受け方
- 依頼の窓口(フォーム・チャットなど)、受付時に聞く項目、通常の回答日数の目安を書きます。
- 法務が見る範囲
- どの契約は法務の審査が必要で、どれは定型として事業部で進めてよいか、社内の決まりを書きます。
- 定例の業務
- 取締役会の資料の確認、社内研修、規程の改定作業など、月次・年次の業務を書きます。
書き方のコツ
- 1 論点は「何が決まって、何が残っているか」を分けて書きます。判断の理由も一言添えます。
- 2 法的な評価を引き継ぎ書で断定しません。「顧問弁護士に確認済み(○月○日)」のように根拠と日付を書きます。
- 3 期限は日付順の一覧にすると、交代直後に来るものが一目でわかります。
- 4 ひな形は最新版の場所を一つに決め、引き継ぎ書には場所だけを書きます。
- 5 契約の内容や相談の中身は機密です。引き継ぎ書を置く場所と見られる人を限ります。
最終日までの段取り
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1 か月前
審査中の案件と、交代後 6 か月以内に来る期限を一覧にする
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3 週間前
案件ごとの論点と交渉の状況を書く。ひな形の最新版を一か所に揃える
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2 週間前
後任と案件を一つずつ確認し、相手方とのやりとりの担当を切り替える
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1 週間前
顧問弁護士に担当交代を伝え、相談中の件を後任と一緒に確認する
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交代後
直近の更新・解約の期限が過ぎるまで、後任からの問い合わせに答える
最終日までの確認リスト
- 審査中の案件すべてについて、最新版の場所と論点を後任に渡した
- 相手方の担当者に、窓口の交代を伝えた
- 交代後 6 か月以内の更新・解約通知の期限を後任と確認した
- 契約管理台帳とひな形の場所、編集権限を後任に渡した
- 顧問弁護士に後任を紹介し、相談中の件を引き継いだ
- 社内の主な依頼部署に窓口の交代を知らせた
- 引き継ぎ書の置き場所と閲覧範囲を確かめた
AI に聞き取ってもらって書く
白紙から書くのが大変なら、HARVASK の引き継ぎエージェントか AI チャットにこの文章を渡してください。AI が順番に質問し、答えた内容を手順書(Wiki)にまとめます。手元の Excel や PDF の資料も読ませられます。まとめた内容は、使う前に人が確認します。
法務担当の引き継ぎ書を作りたいです。一つずつ質問して、審査中の契約と残っている論点、締結済み契約の更新・解約通知の期限、ひな形の一覧と最新版の場所、顧問弁護士など外部専門家とのやりとり、社内からの相談の受け方を聞き取ってください。法的な判断や評価はあなたが断定せず、私が話した内容と確認済みの根拠だけを記録してください。最後に、引き継ぎ書の見出しに沿って Wiki にまとめ、期限を日付順の一覧にしてください。
引き継ぎエージェントと Wiki はフリープランから使えます(フリープランは 1 名まで、初期クレジット 500)。
よくある質問
AI に契約の審査をさせてもよいですか?
この引き継ぎ書の作成では、AI は聞き取りと整理に使います。契約の法的な判断や評価は、担当者や顧問弁護士が確認してください。
一人法務で、後任は法務経験がありません。
まず期限の一覧と顧問弁護士への相談の出し方を厚めに書いてください。判断に迷ったときに外部へ相談できる道があれば、経験が浅くても事故を防ぎやすくなります。
契約書の中身を引き継ぎ書に書いてもよいですか?
契約書の本文は書かず、保管場所と論点の要約だけにするのがおすすめです。機密の扱いは社内規程に合わせ、引き継ぎ書を見られる人も限ります。
知財や労務の案件も担当しています。
見出しを足して、案件ごとに「状況・期限・外部の相談先」を書いてください。労務の案件は人事、知財は弁理士など、関係する窓口も一緒に書いておきます。
料金プランによって使える機能は違いますか?
引き継ぎエージェントと Wiki はフリープランを含むすべてのプランで使えます。フリープランは 1 名まで、初期クレジット 500(月ごとの配布はなし)です。