情報システム担当の引き継ぎ書テンプレート(Excel)|アカウント・契約・機器台帳・障害対応

一人情シスや兼務の担当が抜けると、管理者アカウントも契約の更新日も誰にもわからなくなりがちです。権限・契約・機器・障害対応を一覧にし、秘密の情報は「場所と渡し方」だけを残します。

引き継ぎで起きがちなこと

  • 管理者アカウントが前任の個人メールで作られていて、ログインできなくなる
  • サービスの自動更新日を知らず、不要な契約が 1 年延びる、または必要な契約が切れる
  • PC の貸与先や保守期限の台帳がなく、退職者の機器が回収されていない
  • ネットワークが止まったときに、回線事業者や保守業者の連絡先と契約番号がわからない
  • パスワードを引き継ぎ書やチャットにそのまま書いてしまい、あとで漏えいの心配が残る
  • 入社・退社のたびに何を発行・停止しているかが前任の記憶頼みになっている

テンプレート:書く項目と書き方

見出しごとに、書く項目と何をどう書くかをまとめました。Excel 版には、このまま記入欄が付いています。

アカウントと権限

管理者アカウントの一覧
サービス名・管理画面の URL・管理者になっている人・ログイン ID の形式を表に。パスワードは書かず「パスワード管理ツールの○○フォルダ」など保管場所を書きます。
権限の付け方の決まり
部署ごとに付ける権限、共有ドライブの閲覧範囲、管理者権限を誰に渡してよいかの基準を書きます。
多要素認証と復旧手段
認証アプリや予備コードがどこにあるか、端末を紛失したときの復旧手順を書きます。前任の私物スマホに紐づいていないか確認します。
秘密情報の渡し方
パスワード管理ツールの共有、対面での受け渡しなど、方法と日時を書きます。交代後に変更するものの一覧も添えます。

契約中のサービスと費用

契約一覧(SaaS・回線・ライセンス)
サービス名・契約者名義・プラン・ユーザー数・月額または年額・支払い方法を表にします。
更新日と解約の期限
自動更新日と「何日前までに連絡すれば解約できるか」を書きます。年契約は特に目立たせます。
請求書の受け取り先
請求の通知が届くメールアドレス、経理への回し方を書きます。前任の個人アドレスなら変更が必要です。
ドメインと証明書
ドメインの登録先と更新日、DNS の管理画面、SSL 証明書の期限と更新方法を書きます。

機器とネットワーク

機器の台帳
PC・スマホ・モニター・プリンターなどの管理番号、型番、利用者、購入日、保守期限を表にします。台帳ファイルの場所も。
ネットワーク構成
回線、ルーター、Wi-Fi のアクセスポイント、VPN の構成を簡単な図か箇条書きで。機器の設置場所も書きます。
サーバー・共有ストレージ
社内サーバーや NAS の場所、用途、バックアップの取り方と頻度、復元を試した最後の日を書きます。

障害時の対応

障害時の連絡先
回線事業者・保守業者・各サービスのサポート窓口を、電話番号・受付時間・契約番号つきで一覧にします。
よくある障害と切り分け
「ネットにつながらない」「プリンターが止まった」など、過去に起きたことと最初に見るところを書きます。
社内への周知の仕方
障害時にどのチャンネルで誰に知らせるか、復旧の報告の出し方を書きます。

定例作業と社内からの依頼

入社・退社時の作業
アカウント発行・停止、機器の貸与・回収、権限の付け外しをチェックリストで。人事から連絡が来るタイミングも書きます。
定期作業
OS の更新の確認、バックアップの確認、ライセンス数の見直しなど、月次・年次の作業を並べます。
依頼の受け方
問い合わせの窓口(チャット・フォームなど)、対応中の依頼、よく来る質問とその答えの置き場所を書きます。

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書き方のコツ

  1. 1 パスワード・認証コード・秘密鍵は引き継ぎ書に書きません。保管場所と渡し方だけを書きます。
  2. 2 管理者や契約の名義が「個人」になっているものには印を付け、引き継ぎの前に会社のアカウントへ移します。
  3. 3 契約は更新日の順に並べると、交代後の数か月で何が来るかが見えます。
  4. 4 障害対応は、手順より「最初に誰に電話するか」が大事です。連絡先は受付時間まで書きます。
  5. 5 台帳は引き継ぎ書に貼らず、本体のファイルの場所と更新ルールを書きます。

最終日までの段取り

  1. 1 か月前

    管理者アカウント・契約・機器の一覧を作り、個人名義・個人アドレスになっているものを洗い出す

  2. 3 週間前

    個人名義のものを会社のアカウントへ移す。更新日が近い契約の扱いを決める

  3. 2 週間前

    後任と一緒に、入退社の作業と障害時の切り分けを一度やってみる

  4. 1 週間前

    パスワード管理ツールの共有など、秘密情報を決めた方法で渡す。保守業者に担当交代を連絡する

  5. 最終日

    前任の管理者権限を外す、または必要なパスワードを変更する

最終日までの確認リスト

  • すべての管理画面に後任がログインできることを確かめた
  • 多要素認証の登録先を後任または会社の端末に移した
  • 契約の請求通知の宛先を後任または共有アドレスに変えた
  • 更新日が 3 か月以内の契約を後任と確認した
  • 機器の台帳を最新にし、置き場所を伝えた
  • 回線・保守業者に担当者の変更を伝えた
  • 前任の管理者権限を外す日を決めた
  • 引き継ぎ書にパスワードが書かれていないことを確かめた

AI に聞き取ってもらって書く

白紙から書くのが大変なら、HARVASK の引き継ぎエージェントか AI チャットにこの文章を渡してください。AI が順番に質問し、答えた内容を手順書(Wiki)にまとめます。手元の Excel や PDF の資料も読ませられます。まとめた内容は、使う前に人が確認します。

AI に渡す文章
情報システム担当の引き継ぎ書を作りたいです。一つずつ質問して、管理者アカウントと権限の一覧、契約中のサービスと更新日・解約期限、機器の台帳、ネットワーク構成、障害時の連絡先、入社・退社時の作業を聞き取ってください。パスワードや認証コードそのものは聞かず、保管場所と渡し方だけを記録してください。最後に、引き継ぎ書の見出しに沿って Wiki にまとめ、更新日が近い契約を日付順に並べてください。

引き継ぎエージェントと Wiki はフリープランから使えます(フリープランは 1 名まで、初期クレジット 500)。

よくある質問

パスワードはどうやって引き継げばいいですか?

引き継ぎ書には書かず、パスワード管理ツールの共有や対面での受け渡しなど、社内で決めた方法で渡します。引き継ぎ書には保管場所と渡した日だけを残し、交代後に変更するものも決めておきます。

兼務の担当で、情シス専任ではありません。

全部を埋める必要はありません。まず管理者アカウント、契約の更新日、障害時の連絡先の 3 つを書いてください。止まると困るのはこの 3 つです。

AI に引き継ぎを手伝ってもらうとき、秘密の情報は大丈夫ですか?

AI にもパスワードや認証コードは入力しないでください。サービス名、管理者が誰か、保管場所などの情報だけで、引き継ぎ書は十分に作れます。

外部の IT 業者に保守を任せています。何を書けばいいですか?

業者の連絡先と契約の範囲(どこまで対応してもらえるか)、依頼の出し方、定例の打ち合わせの有無を書きます。社内で持っている情報と業者が持っている情報の境目も書いておきます。

料金プランによって使える機能は違いますか?

引き継ぎエージェントと Wiki はフリープランを含むすべてのプランで使えます。フリープランは 1 名まで、初期クレジット 500(月ごとの配布はなし)です。