小売店の在庫管理アプリを自作する方法|色・サイズ別のSKUと店舗間移動をAIでアプリにする

同じ品番でも、色とサイズが違えば別の在庫です。SKU ごと・店舗ごとに入荷・販売・移動を残し、「どの店にネイビーの M が何枚あるか」と、入荷してから動いていない商品をすぐ見られる形にします。

エクセル管理で起きがちなこと

  • 色を縦、サイズを横に並べたエクセルで、品番が増えるたびに表を作り足し、合計の式がずれていく。
  • お客様に「他の店に M はありますか」と聞かれても、電話で確かめるまで答えられない。
  • 店舗間で商品を送ったのに、送った店だけが引いて、受け取った店が足し忘れる。
  • 売れる色とサイズの追加が遅れ、店頭に残るのは S と XL ばかりになる。
  • 入荷から何か月も 1 枚も売れていない SKU に気づかず、値下げの判断がシーズンの終わりにずれ込む。

小売店の在庫管理アプリに必要な項目

表(データの置き場所)ごとに、最低限そろえたい項目です。エクセルの 1 シートが 1 つの表にあたります。

品番

デザイン単位の商品。価格やシーズンはここに 1 回だけ持ちます。

項目 種類 メモ
品番 テキスト 重複不可
商品名 テキスト
カテゴリ 選択肢 トップス・ボトムス・雑貨 など
シーズン 選択肢 2026AW のように
上代 数値 店頭の販売価格
下代 数値 仕入単価

SKU

在庫を数える単位。品番 × 色 × サイズで 1 行です。

項目 種類 メモ
SKU コード テキスト 重複不可。品番-色-サイズ
品番 品番への参照
色 テキスト ネイビー・グレー など
サイズ 選択肢 S・M・L・XL や 23.0〜26.0 など
店頭の最低数 数値 1 店あたり。これを切ったら補充の候補

店舗

在庫を置く場所。倉庫やネットショップも 1 店舗として登録します。

項目 種類 メモ
店舗名 テキスト
種類 選択肢 路面店・商業施設・倉庫・ネットショップ
並び順 数値 在庫表の列の順番

在庫の動き

SKU と店舗の組み合わせごとに在庫を計算する元の記録です。

項目 種類 メモ
日付 日付
SKU SKU への参照
店舗 店舗への参照
区分 選択肢 入荷・販売・返品・移動(出)・移動(入)・棚卸し調整
数量 数値
移動番号 テキスト 店舗間移動の出と入をひもづける
記録した人 テキスト

画面の構成

小売店の在庫管理アプリの品番の在庫の画面イメージ
画面イメージ(サンプル)

品番の在庫

品番を選ぶと、色・サイズごとの在庫を店舗を列にして並べます。店頭の最低数を切った SKU は色を変えます。

小売店の在庫管理アプリの店舗間移動の画面イメージ
画面イメージ(サンプル)

店舗間移動

送る店・受け取る店・SKU と数量を入れて移動を作ります。受け取った店が確認するまでは「移動中」として残ります。

小売店の在庫管理アプリの売れ筋と死に筋の画面イメージ
画面イメージ(サンプル)

売れ筋と死に筋

直近 4 週の販売数、入荷数に対する消化率、最後に売れた日を SKU ごとに出します。消化率の高い順と、最後に売れてからの日数の長い順で並べ替えられます。

小売店の在庫管理アプリの入荷・販売の登録の画面イメージ
画面イメージ(サンプル)

入荷・販売の登録

入荷の納品書や、その日の販売を SKU ごとに入れる画面です。レジから書き出した販売の CSV もここから取り込みを頼めます。

AIへの頼み方(そのまま使える指示文)

HARVASK のミニアプリで AI にこの文章を渡すと、上の項目と画面を持ったアプリを作ります。自社にない項目は消し、足りない項目は書き足してから渡してください。

指示文
小売店の在庫管理アプリを作ってください。

【データ】
- 品番:品番(重複不可)、商品名、カテゴリ、シーズン、上代、下代
- SKU:SKU コード(重複不可)、品番、色、サイズ、店頭の最低数
- 店舗:店舗名、種類(路面店/商業施設/倉庫/ネットショップ)、並び順
- 在庫の動き:日付、SKU、店舗、区分(入荷/販売/返品/移動(出)/移動(入)/棚卸し調整)、数量、移動番号、記録した人

【ルール】
- 在庫数は在庫の動きの合計で、SKU と店舗の組み合わせごとに計算してください。
- 店舗間移動を登録したら、送る店の「移動(出)」を同じ移動番号で作り、受け取る店が確認したときに「移動(入)」を作ってください。確認前は「移動中」として表示します。
- 消化率は「販売数 ÷ 入荷数」で SKU ごとに出してください。

【画面】
1. 品番の在庫(品番を選ぶと、色・サイズ × 店舗の在庫表。店頭の最低数を切った SKU に色)
2. 店舗間移動(移動の登録と、移動中の一覧)
3. 売れ筋と死に筋(直近 4 週の販売数、消化率、最後に売れた日)
4. 入荷・販売の登録

エクセルから移す手順

  1. 1 色とサイズを横に並べた在庫表を、「品番・色・サイズ・店舗・数量」の 1 行 1 SKU の形に並べ替えます。AI に「この表を縦持ちに直して」と頼んでもかまいません。
  2. 2 品番の一覧(品番・商品名・カテゴリ・シーズン・上代・下代)を別の CSV にします。
  3. 3 上の指示文でアプリを作り、「品番の CSV を取り込んで」「SKU を作って、今の数量を今日の日付の棚卸し調整として店舗ごとに取り込んで」と頼みます。
  4. 4 販売はレジから日ごとか週ごとに CSV で書き出し、「販売として取り込んで」と頼む流れを決めます。
  5. 5 最初の 2 週間はエクセルと並べて、移動と入荷をアプリにだけ入れ、週末に 1 店舗ずつ実数と合うか確かめます。

使いながら頼める改良

アプリは作ったあとも、AI に話しかけて直せます。たとえば次のような頼み方です。

  • 「シーズンが終わる品番を消化率の低い順に並べて、値下げの候補にして」
  • 「店舗ごとに売れたサイズの比率を出して、次の発注のサイズ配分の目安にして」
  • 「移動を出してから 3 日たっても受け取りの確認がないものを一覧にして」
  • 「店舗ごとの在庫金額を上代と下代の両方で出して」
  • 「お客様の取り置きを記録して、店頭で売れる数と分けて表示して」

HARVASK で作る流れ

  1. 1. 頼む

    プロジェクトのミニアプリを開き、上の指示文を AI に渡します。

  2. 2. AI が作る

    AI がデータの表と画面を作り、その場で動くアプリとして表示します。

  3. 3. チームで使う

    プロジェクトのメンバーが同じアプリとデータを使えます。直したい所は AI に頼みます。

ミニアプリはベーシックプラン(月額 20,000 円・税込)以上で使えます。フリープランとスタータープランでは使えません。

よくある質問

レジの販売データは入りますか?

自動では入りません。レジから販売の CSV を書き出し、AI に「販売として取り込んで」と頼みます。毎日か週に 1 回など、取り込む間隔を決めておくと在庫が実数に近いまま保てます。

品番ごとに色やサイズの数が違っても大丈夫ですか?

大丈夫です。SKU は品番ごとに実際にある色とサイズの組み合わせだけを登録します。靴の 23.0〜26.0 のようなサイズも同じ形で扱えます。

ネットショップの在庫も一緒に見られますか?

ネットショップを 1 店舗として登録すれば、実店舗と同じ在庫表の列に並びます。ネットショップ側の数の更新は、CSV の取り込みか手入力で行います。

各店舗のスタッフが入力できますか?

プロジェクトの管理者とメンバーなら、どの店舗のスタッフも同じアプリとデータを使えます。ゲストは使えません。

どのプランで使えますか?

ミニアプリはベーシックプラン(月額 20,000 円・税込)以上で使えます。フリープランとスタータープランでは使えません。